その他・雑記

『十年ひきこもりから世界へ』自著を初めて出版しました

約十年間の重度ひきこもり経験者の自伝+エッセイ

 

 

数年前から「本を出版します」などと勝手に宣言し続けていたのですが、ようやくそれが達成されました。

 

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私は約十年間の重度なひきこもり状態を経験し、就労と自立を経て、子供の頃から憧れていた海外放浪を行うようになりました。そして、異文化交流に希望を見出すようになり、オンラインや現実世界で異国の人々と交流し、繋がり、様々な活動を行うようになりました。

他者を避け、長年自宅に閉じこもっていた状態から、家を飛び出し、国すらも飛び出して積極的に異国の世界に繋がろうと行動するようになった・・・このような私の奇異な人生の軌跡をさらけ出した形で綴れば面白い本に仕上がるのではないかなと思っていました。

加えて、自分が生きてきた人生の軌跡を本という形で残しておくことで、自分がこの世に生きていた証のようなものを残しておきたいという気持ちもありました。

書きたい内容は決定していました。地道に文章を書き貯めて行けば内容を仕上げる事は可能でした。しかし問題は出版方法でした。

 

出版までの道のり: 4つの出版方法どれにする?

 

私は一体どうやって自著を出版しようかとずっと悩んでいました。出版について詳しい知り合いもいないし、一体どこに相談して良いかも分かりませんでした。

とりあえず、インターネットで情報を集めて行きました。本の出版には大きく分けて下記の4つの方法があることを知りました。

 

・1 出版社に自費出版を依頼する

 

出版社に自費で自分の本の出版を依頼する。これはプロの作家ではない人が本を出版する際に用いる伝統的かつ一般的な方法です。多額のお金がかかります。200~300ページ程度の白黒印刷の本ですと、一冊出版するにあたり、100万円~200万円程度のお金がかかるようです。

出版社によっては書店に流通させてくれたり、広報も行ってくれたりなどのサービスもあるようですが、中には詐欺的な出版社もあり、様々な形で依頼者からお金を巻き上げようとしてくる場合もあるそうで、注意が必要です。

 

・2 出版社に企画を持ち込んで商用出版してもらう

 

出版社に出版の企画を持ち込んで、出版社の予算で出版して貰う。この方法はプロの作家たちと同じように、出版社が出版費用を出してくれます。

(ただ、これは私にはハードルが高いと思いました。まず、出版する本がいかに魅力的かということを出版社に売り込まなければなりません。高い社交力、営業力、プレゼンテーション力などが必要になるでしょう。私はそのような能力は持ち合わせていません。加えて、商用出版になると、売り上げを伸ばすために出版社側の意向を本の内容に反映させなければいけない場合があります。タイトルも出版社に決められたりなど・・。自分の書きたいものを本にしたいという気持ちがあったのでこの方法は自分には向いていないと思いました。)

 

・3 POD出版

 

POD(プリント・オン・デマンド)出版とは、近年登場した出版方式で、注文毎分だけ印刷、製本、配送する出版サービスです。

に書いた旧来の自費出版の方法では1000冊など大量にまとめて印刷、製本をする必要があります。そのため、多額の費用が必要でした。しかし、POD出版では注文分だけ印刷・製本されるため、自費出版に際して合計0円〜1万円程度の費用しかかかりません。

そして、POD出版を提供する出版社は複数あるのですが、Amazonが直接提供するKDP(Kindle Direct Publishing)を利用すれば書籍は世界中のAmazonで販売されます。これって案外凄い事だと思っています。世界中のAmazonの顧客を対象に本が販売できてしまうのですから・・。

ただ、編集や校正やレイアウトやファイルの用意などを全て基本的に自分で行う必要があります。加えて、基本的に書店流通はされずAmazonだけで販売されます。

 

・4 印刷会社に印刷・製本して貰い、流通経路は自分で見つける

 

印刷会社に印刷と制本してもらい、販売経路は自分で開拓する方法です。

この方法だと、必要な費用が印刷・制本費用と配送費用のみになるので、とても安上がりです。販売経路は自分で探す必要があります。また、編集作業なども全部自分で行う必要があります。

 

3の方法を選択して出版しました。

 

で迷いました。最終的には、初期費用がほぼ無料という点、海外流通も可能だという点、その方法で出版された本をチェックしてみた所、品質がとても良かった点、などを考慮し、の方法で出版しました。

ちなみに、この出版の経緯はひきこもり当事者・経験者たちが運営・執筆するメディア「ひきポス Hikipos」に寄稿させて頂きました。

ひきポス記事→『十年ひきこもりから世界へ』:出版まで道のり

 

ちなみに、私がお手伝いさせていただいているプロジェクト「引きこもり文学大賞」の作品集シリーズも実はこの方法で出版されました。「POD出版という方法を用いればほとんどお金を掛けずに出版できるようなので、やってみてはどうでしょうか?」と私が主催者の方に提案させていただいたら、快諾され、出版され、現在Amazonで販売されています。

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頂いた感想、執筆活動の今後

 

私は出版した本を様々な方面のお世話になった方や、友人・知人にお渡しさせて頂いてきました。

とてもありがたい事に、今までにメールやDM等で多くの肯定的な感想を貰っており、今後も現在の活動である異文化交流、当事者(経験者)発信、執筆活動などを継続していこうという大きな励みになっています。

 

今回、初めて本を執筆してみたわけですが、自分の経験や、想いや、アイデアを一冊の本にまとめるのは骨の折れる作業であると同時に、非常に達成感のあることであると実感しました。加えて、モヤモヤとしていた想いが執筆の過程で論理的に言語化されることで頭の中が整理され、クリアになります。

そして、読んだ人から様々なフィードバックを受ける中、このような捉え方があるのかと新たな発見や学びもあったり、ポジティブな評価を受けた時は本当に嬉しく感じます。

 

執筆活動は今後も続けていきます。アイデアは沢山あります。例えば、現在行っている外国人旅行者に自宅を滞在先として提供する「カウチサーフィンプロジェクト」で経験した様々なことについて書いてみたり。

今回出版した作品を英語化して海外のAmazonで販売したり、電子書籍化する予定もあります。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました!

 

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