海外旅行

ロシア3週間滞在した記録 旅レポ2

2017年ロシアへの一人旅 山添博之

 

 

2017年7月~8月、ロシアに3週間滞在していました。

その記録や思い出を書き綴ります。

 

 

ロシアへの旅

 

 

ロシアは子供の時から興味がありました。

ロシアは1922年から69年間、共産主義のソビエト連邦でした。資本主義の日本とは根本的に違う社会・政治システムで運営されていました。

 

共産主義のソ連時代のロシアは一体どんなものであったのか?

当時の建造物・遺産や様々な資料を博物館等で実際に見てみたいという思いがありました。

 

資本主義化した現在のロシアについても興味がありました。

そして、ネットで知り合ったロシアの友人からのロシア訪問への誘いもあり、訪問する事にしました。

 

ロシアへのビザを取得し、ネットで格安航空券とロシアの宿泊施設の予約をし、モスクワに一人で渡航しました。

 

 

ロシア旅行の特殊性

 

 

よく日本ではロシアは危険な国だと言われる事があります。

しかし、これはソ連崩壊直後の混沌としたイメージがまだ残ってるからではないでしょうか?

ソ連崩壊直後と比べると現在は治安はかなり安定しています。

 

確かに現在でも統計的には犯罪発生率は高く、都市部でテロが頻発しています。

駅や商店やホテル等の施設では警察官・警備員が多く、度々チェックを受けます。

スリや強盗が多いのでバッグ等を盗まれないように常に注意する必要があります。

しかし、特別に治安が悪いだとか危険を感じた事はありませんでした。

 

また、私はロシア語は全然わかりませんが、ロシア人は英語が出来る人がそれなりに多いです。

空港はもちろん、駅やホテルの受付などでは基本的に英語が通じます。

旅行する分には英語が出来れば特に問題はありませんでした。

 

日本から日本人がロシアへ渡航するには、必ずビザを取得する必要があります。

ロシアへのビザ取得方法には様々な手段がありますが、私はビザ申請代行業者を利用してビザを取得しました。

 

 

モスクワ

 

 

 

モスクワのドモジェドヴォ(Domodedovo)空港から、アエロエクスプレスという市内と空港を結ぶ電車に乗ってモスクワ市内までやってきました。

モスクワ内の移動は地下鉄(メトロ=метро)を利用しました。地下鉄回数券を購入すれば非常に安価にモスクワ市内を移動できます。

 

モスクワ地下鉄

 

 

 

モスクワの地下鉄は非常に印象的です。

モスクワの地下鉄のホームはとても深い地下にあります。

長い長いエスカレーターに乗って5分程度かけてようやく地下鉄のホームに到着します。異常な深さです。これは核シェルターとして利用する事も想定されて作られた為だとか。

そして、この深い地下のホームからは、それぞれの乗り場への通路が迷宮のように走っています。

この地下鉄構内はソ連・ロシアの偉人などの彫像や美術品で飾られており、洗練された美しい雰囲気でもあります。ここでは楽器を演奏したり、物乞いをしている人なども居ます。

この地下鉄は小説や映画などの舞台にもなっています。最近ではメトロ2033という小説がゲーム化され、日本でも少し有名になっています。また、現実では爆破テロがしばしば起こっています。スリも多く、要注意の場所でもあります。このようにモスクワの地下鉄は様々な意味で注目される場所です。

地下鉄の駅は度重なるテロによって警備が厳重になっています。それぞれの地下鉄駅の入り口にはX線スキャナー装置がある部屋があり、まれにそこに連れ込まれて荷物を検査されます。

 

この地下鉄はこのロシア旅行ではとても印象深い場所でした。モスクワの地下鉄の独特の雰囲気は今も脳裏に焼き付いています。

 

 

赤の広場とクレムリン

 

 

赤の広場は中世のモスクワ大公国時代から帝政ロシア、ソ連、現在のロシアに至るまで、数多くの歴史的な出来事の舞台となった場所です。

広場沿いに赤いクレムリンの城壁とその城壁に隣接したレーニンの遺体を保存したレーニン廟があります。

 

 

 

 

レーニンの遺体が保存されています。

 

 

クレムリンの内部を観光しました。

クレムリン(Kremlin)とは城塞という意味で、モスクワだけではなく、ロシアの他の都市にもあります。

モスクワのクレムリン中には数々の歴史的建造物があります。中世に建築されたロシア正教会の荘厳な聖堂群が印象に残っています。

 

 

 

モスクワのクレムリン内部には大聖堂、宮殿、武器庫、大統領府などがあります。

 

ロシア大統領府です。

 

宇宙飛行士記念博物館

 

 

ソビエト連邦は宇宙開発に力を入れていました。

ソ連は人類の歴史において宇宙開発分野に数多くの偉業を残しています。

人工衛星、有人宇宙飛行、月面への無人探査機の着陸など世界初の数々の偉業を成し遂げていました。

火星や金星にも無人探査機を着陸させています。(マルス3号、べネラ7号)

これらの偉業は1950年~1970年代に成し遂げられました。

 

特にガガーリンの1961年の世界初の有人宇宙飛行の成功は有名です。

 

 

ソ連の宇宙開発の偉業を成功を宣伝するポスター。

 

実験で宇宙へ送られたライカ犬のイメージ。

 

資本主義陣営の日本では、ソ連がいかにダメな国かという事が強調されますが、

1950年~1970年代のソ連に関していえば、相当の力があったようですね。特に科学技術に関しては極めて先進的です。

世界で初めて原子力発電所を稼働させたのもソ連でした。(オブニンスク原子力発電所)

 

 

モスクワ中央軍事博物館

 

 

ロシアは第二次大戦中、連合国として日本やドイツの枢軸軍と戦いました。

モスクワ中央軍事博物館ではその歴史的資料を見ることが出来ます。

 

旧日本軍の装備品。

大量のナチスドイツ軍のバッジ。

 

 

ロシアの友人と合流

 

 

ネットで友達になっていたロシアの友人のヤナと合流しました。

ヤナは私の1歳年上で元警察官。現在銀行員として働いています。

実際に出会うと、とてもフレンドリーな人でした。

ヤナはモスクワにはあまり馴染みがないそうなので、私がモスクワ市内のガイドとなっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

モスクワでヤナが参加するヴァリャーグ(バイキング=ヴァイキング)の

サークル・コミュニティのお祭りがあるのでチケットを購入して一緒に向かいました。

 

 

ヴァイキングの祭典

 

 

モスクワの郊外でヴァイキングの古代の生活スタイルをテーマにした、

コミュニティのお祭りにヤナと一緒に参加しました。

 

参加者は、中世の服装をしており、木組みの家や原始的なテントを作り、ヴァイキングの時代を再現されていました。

 

 

ヴァイキング同士の戦いというか競技のようなものが開催されていました。

ヤナによるとこの競技で指を落としたり、大けがをする人が出るそうです。

 

 

 

私もキャンプに招かれて、ヴァイキングとしての訓練を受けました (笑

 

 

とてもエキサイティングな体験でした。

モスクワを観光した後、ヤナと2人で特急電車(サプサン)に乗りサンクトペテルブルグへ向かいました。

 

 

サンクトペテルブルグ

 

 

 

サンクトペテルブルグはロシア帝国時代は帝国の首都でした。

現在はモスクワに次ぐロシアの主要都市です。

有名なエルミタージュ美術館があります。帝政時代の宮殿や数多くの大聖堂もあります。

 

 

エルミタージュ美術館

 

 

 

ペテルゴフ

 

 

 

サンクトペテルブルク中心地から船に乗り、ぺテルゴフに到着しました。

 

 

ぺテルゴフは帝政ロシアの皇帝ピョートルの夏の宮殿です。世界中からの観光客で溢れかえっていました。

 

 

ヴィボルグ

 

 

ヤナと一緒にサンクトペテルブルグから電車でヴィボルグ(Vyborg)へ移動しました。

ヴィボルグはフィンランドまで約30キロという国境沿いの町です。

過去にはフィンランド領やスウェーデン領だった事もあります。

ここは国境の近くという事もあり、駅の警察官にパスポートを見せたり、色々とチェックされます。ロシア語で何を言ってるかさっぱり分からなかったですが、ヤナが対応してくれました。ありがとう!

 

自然が豊かでとても美しい街でした。

 

 

 

カザン

 

 

サンクトペテルブルグからモスクワに電車で戻り、モスクワからカザンへ飛行機で移動しました。

カザンは15世紀にはチンギスハーン系のイスラム国家であるカザン・ハン国の首都として栄えました。その後イヴァン4世に占領され、ロシア帝国の地方都市となりました。

ロシア連邦全体ではキリスト正教会(ギリシャ正教会=東方正教会)が圧倒的に多数派ですが、ここカザンにおいてはイスラム教と正教会の人口がほぼ半分に分かれています。

見た目は普通のヨーロッパの都市という感じですが、イスラム教徒が多く、モスクが数多くある特徴的な都市です。

 

カザンのクレムリン内のモスク(クル=シャーリフ・モスク

 

 

日本へ帰国

 

 

そうしてカザン空港からモスクワへ飛行機で移動し、モスクワから日本へ帰国しました。

ヤナは日本に興味があるそうなので、今度はヤナを日本に招いて一緒に旅行する約束をしました。

 

 

3週間という長期のロシア滞在。素晴らしい経験でした。

ここに表現しきれないほど思い出深いものとなっています。

 

また、近いうちにロシアへ旅行をしようと考えています。

 

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